世界中から集めたヴィンテージ素材を使用し独特の世界観を作り上げるReem AlasadiによるReem。ロンドンのPortobello Marketでのストール(ショップ)はスタイリストやデザイナーなどの業界人で溢れ『Queen of Portobello』と呼ばれ絶大な支持を集めるReemにラフォーレ原宿のストールにてインタビューを行った。
-新しいコレクションの説明をお願いします
コレクションのテーマは『God Save the Queen』です。とてもパンクで旗が溢れ、無数の羽が連なり英国旗の要素がほとんどのアイテムに入っています。
‐コレクションに使われるビンテージの生地はどこからみつけてくるのですか
色んなところで探しています。
‐具体的に’ここ’という場所はありますか
特にありません。UK、ヨーロッパ、アメリカ、世界中全てですね。
‐日本人のファッションについてどう思いますか
大好きです。日本人はファッションを自由に表現している気がします。他のどこの世界にもそのような国はありません。他の国の人々はとてもコンサバです。
‐お気に入りの日本人デザイナーはいますか
代官山にあるシェアスピリットです。
‐なぜずっとポートベローマーケットをベースにしているのでしょうか
特に理由はありません。16年前にそこで始めました。お金が必要だったのです(笑)
‐どうしてお店を構えないのですか
以前はお店を構えていました。私の初めてのショップは21歳の時で初のコレクションも21歳の時です。2つのお店を構えていました。しかし経済状況の悪化 によりうまくいかなくなりました。そこで店を閉めすぐに店を出せるマーケットに行きました。それからそこでずっとやっています。私が思うにそこが最適の場 所です。
‐ポートベローが好きですか
勿論。好きじゃない人がいるの?
‐あなたの顧客はどのような人達ですか
顧客の層は変わってきています。ポートベローでは顧客は一般の消費者ではなく90%以上がデザイナーやスタイリストでした。しかし最初原宿ではそういった 人より一般の顧客が中心でした。でも現在は日本でもスタイリストやデザイナーに気に入ってもらっています。UKでも長い年月掛けて今では一般のお客様も増 えました。私が思うにUKでのファッションも変わってきているのだと思います。以前はとてもコンサバでしたがより多くの人が個性的なアイテムを求めるよう になってきたのだと思います。それにはとても驚きです。
‐ファッションにどのように触れたのですか
どのように?なるべくしてなったんだと思います。ファッションデザイナーになりたいなんて言ったことはありません。ファッション界で働き、そして ファッションを愛しています。それ以前はダンスをしていたんですよ。それから素晴らしいファッションデザイナーの下で働きファッションの全てを教わりまし た。セントマーチンでの入学許可も出ていたのですが結局通わず、自分の店を出したのです。
‐どのように毎シーズンのテーマを決めていますか
その質問はわかりません。答えることが出来ません。ただ何かがひらめくのです。新聞も読まないし雑誌もほとんど読みません。他のデザイナーがどうやってい るのかも全くわかりません。ただなんとなくこのテーマでやるべきだって感じるのです。何かをすることによって閃き他のテーマがまた浮かぶのです。リサーチ はしません。
‐あなた自身のスタイルを教えてください
色んな要素、全てが積み込まれています。
‐あなたにとってロンドンはなんですか、クリエイションにおいてどのような影響を与えていますか
ロンドンは快適な家です。頻繁に旅行するし1年のうちトータルで半年ほどしかUKにいません。でも知っているということが快適に繋がり家もロンドンにあります。たくさんのクールなスタイルがロンドンから発信され、ヒップでとてもトレンディーな場所です。
‐あなたのお気に入りの場所はどこですか
バリのビーチでしょうね。リラックスすることが私のお気に入りです。文化的なところも好きです。バリも好きですし、インドネシア、メキシコも好きです。それぞれの都市に違う意味があるのです。
‐ロンドンはどうですか
ロンドンですか?ロンドンは単なる都会です。私は田舎に住んでいます。都会はあまり好きではありません。
‐東京はどうですか
東京はまた違いますね。素晴らしいです。ただやっぱり東京でも田舎に訪れたいと思います。まだ大阪にも北の方にも行ったことがないですが。ただ私達がここに来 る理由は仕事です。何かをする時間がありません。私達は2カ月もの間日本にいるので時間があると思われていますが休みすらないのです。働く為に来てそして帰 国するのです。一日中お店にいて原宿と品川の往復です。
‐品川ですか
JRの品川駅に滞在しているのです。原宿→品川、品川→原宿の往復でそして成田です。初めて日本に来た時はとても素晴らしかったです。まるで休暇の ように買い物に行く時間もあったしクラブに行く時間もあったのです。このイベント(ラフォーレ原宿の限定ショップ)を始めてからは仕事をして家に帰るだけ になりました。でもそれで十分です。私達はとても楽しんでいます。