XANADU他で取り扱いのアクセサリーブランドF.E.A.R。自分の描く女性像に合わせるアクセサリーとして2009年本格的にスタートした F.E.A.Rのデザイナー嶋崎氏に話を聞いた。
―服飾系の専門学校卒ですがそこに行ったのはなぜですか
最初は本当は美大に行きたくて絵を描いていたんです。それで一回一週間だけ美術の予備校の夏期講習にお試しで行ったら「他の人凄すぎる、レベルが違う」って。それで絵は趣味でいいやってなっちゃったんです。
―どんな絵を描いていたんですか
元々ティムバートンが好きで映画を凄い見ていたんですけど鉛筆でダークファンタジーみたいなテーストの絵を描いていたんです。それでグラフィックデザイナーとしてやろうと思ったら「何それ?」みたいな、周りとのレベルの差を痛感したんですよね。しかも作品描き終わった後に作品を並べて一 人一人これはどう意味だって説明するんですけどみんな自分の一つの作品の説明に10分位かけて「そんな深い意味無いよ」って才能ないなと思って辞めたんですよね。その後にただ友達がドレメ行ってるってことで僕も行くみたいな。だからそんな深い意味は無いです。
―でもそこでなぜ服だったのでしょう
その時はただストリートの服が好きだったからそういうグラフィックデザインTシャツが好きでグラフィック描けたらいいなってことでファッションだったんですよね。
―何科だったんですか
ファッションビジネス科です。ビジネスを中心に服作りもベースだけ勉強しました。2年制で2年の時に選択するんですけどジュエリーとスタイリストとアドバイザーがあって作り手が出来るのがジュエリーだけだったのでジュエリーに入って卒業みたいな。ほとんど遊んでいたんですけど。
―卒業した時点でデザイナーになりたいとかっていう思いはなかったんですか
服を作りたいとか以前に元々服自体にあまり興味がなくて絵をもうちょっとやりたいなって気持ちはあったんですけど普通にCiboneに就職してしまったんです。でもそこは1年くらいで辞めてしまってその後ニートやってたんです。
―MoMAに入ったのはなぜですか
それで途方にくれて毎週のように渋谷、原宿に出て求人募集ないかなって歩いていたらMoMAの募集があって応募したら入れたんですよ。
―ではそこにこだわりがあるわけではなかったんですね
そうですね。元々インテリアも好きだしミュージアムショップ、ギャラリー作ってショップ兼みたいなのをやりたいからそういう ところで働きたいという気持ちはあったんですけど。
―ブランドの始まりを教えてください
昨年の12月にデザインフェスタに出したのが始まりですね。アイテムとかはほとんど出来てなかったんですけど絵を発表したいというのがあったので絵を展示 して小物作れたらいいなと思って小物を作って販売してたんですよね。でも絵よりアクセサリーの方が売れたから「じゃあアクセでいこう」みたいな。
元々ギャラリーやりたいというのがあるんですけど学生の頃から森美術館とか一人でふらふら行ってて。美術館って見終わった後にミュージアムショップがあるじゃないですか。作品を観終わった後にショップに入るとTシャツにでかでかとピカソのプリントしてあったり、ポストカードが売ってたりとかピカ ソに憧れてた作家のオマージュがあったりして別にそういうのっていらないなって思ってたんですよね。自分が欲しいのは絵から飛び出してきた立体物とかキーホルダーとかそういうのだって思ってて、じゃーそういうのやってみようと絵をたくさん飾ったんです。小物は最初シルバーで作ってて絵から飛び出してきた立体物をシルバーのリングとかネックレスを作って売っていたんですよね。それが始まりです。
―ブランドを本格的に始めてから絵は描いてないんですか
描いてないわけではないんですけどテーマ毎に絵を描こうと思って、販売する気はなくてシーズンのテーマに合わせた絵を描いているんです。
―今はどうやって発表しているんですか
一度デザイナーズギャラリーみたいなところで発表しました。それが6月でそこから本格的にブランドを始めました。
―なぜ本格的にやろうと思ったのですか
12月に遊びで出したときにこれでやっていこうとなってそれからどういうアイテムを発表しようと固めててそれが完成したのが6月だったんです。元々 XANADUに凄い置きたい気持ちがあって。
―それはなぜですか
お店の雰囲気が理想というか自分のブランドのテイストとあっているので置きたいなって思っていました。6月に原宿で展示会をやってたんですけど暇だからアクセサリー全部袋に詰めて「行ってくるわー」ってアポなしでXANADUに営業しに行ったら置いてもらえたんですよね。
―ブランド名にはどういう意味があるんですか
F.E.A.Rで一つずつ区切ってあるんです。一つ一つに意味を持たせてFear, Expression, Anti, Realで反真実・偽造主義なんです。絵自体も人間の内側に潜むものを表現していて、凄いエレガントな上品な女性でも裏には凄い棘があってみたいなのを テーマにしています。だから上品なドレスとかに拘束された感じで合わせてもらえたらいいなって思っています。
―作る時にコーディネートまで考えて表現しているということですね
そうですね。女性像が既に出来上がっているので。
続く