PRINGLE OF SCOTLANDの 2014年プレフォールのレディスコレクションは、手の込んでいながら軽量な素材を使用し、ニットと生地のコントラストを際立たせながら、光を反射させたりまた和らげたりする様々な効果を生み出した。ディープ・クラレット(ワイン)、ダーク・ボトル・グリーン、ディープ・インディゴ、そしてブロンズのカラーパレットは、ナチュラルホワイト、ブラックそしてネイビーの色で和らげられる。
ブランドのアイコンであるアーガイル・ダイヤモンドは、コレクション全般に見られる様々なスケールのグラフィカルな格子のパターンを通じて、回転や再解釈が加えられた。ウールのドレスは、3つの異なるテクニックを用いた。溶ける糸で格子を描き正確にレーザーカットされたウールのスカート、ダブルジャカードのステッチはドレスのボディに硬質な格子のステッチを描き出す。デヴォレニットのステッチはトップを横切りより小さな格子をえがく。伝統的な手仕事と革新的な技術は、透明感のあるレースのような効果を生み出すため、シルクで編まれたアーガイル・ダイヤモンドとともにカシミアハンドニットの効果が表れたドレスにも表現されている。
PRINGLE OF SCOTLANDのヘッドデザイナーMASSIMO NICOSIAは、スコットランドの建築家CHARLES RENNIE MACACKINTOSH とポストモダニストETTORE SOTTASASSの両者の構造建築にインスピレーションを得た。そしてこの二つの異なる視点の融合により、コレクション全体を通じて見られる思いもよらない図形の配列が生まれた。まっすぐな直線とアーガイル格子の対比、ドレスに施されたテープで留められたシーム、スカートとコートには楕円形のラインが構築され、イレギュラーな配列の軽量なメリノセーターの上にはオットマンのような有機的なラインが波打つ。素材は、様々な光の効果を出せるように選ばれた。クラレット(ワイン)のレザージャケットのツヤ感とブロンズラメのTシャツの輝き。そしてこれらはドレスやスカートにあしらわれたヴェルヴェット、ニットコートを取り巻くマットボイルドメリノのパネル使い、ハイテクな糸を使用したコントラストのあるカシミアニットなどによって和らげられている。
スコットランドのキルトの伝統は、コレクションに登場するキルトスカート付きのシャツドレスに、文字通り表れている。この影響はシルクのパネルのついたウールのドレスにも見られる。このプリーツのテーマは、スカートに施された垂直のラインを描くリブニットのパネルにも表れ、また正確なピンタックが施されたメリノドレスも同様である。