ども。続けざまの更新で失礼しております。
横浜「3」展のボク以外の2人をせっかくなのでご紹介させて頂きます。
あくまでもボクの個人的視点から、ですが。
まずはこの人。ヌケメ
このブランドを読み解くキーは「写真カルチャー」です。
辺口芳典というキャノンの写真新世紀の賞を取った写真家であり散文家のアーティストがいるのですが、ヌケメはその写真家の撮った写真を服にプリントしたり、散文した言葉をキャップ帽に刺繍した作品を発表しています。
それだけ聞くとなんとなく無意味なプリントTだったりのいわゆるアーティストグッズを想像するかもしれません。
しかしヌケメはどうも違うように感じます。
どう違うかと言われると少し言葉選びが難しいのですが、そうですね、アーティストグッズはあくまでもアーティストのグラフィックを使ったグッズであるのに対して彼の作る物はそれ自体がきちんとしたカルチャーの質感を持つブランドなんですね。
アーティスト辺口芳典の持つ世界観を、ヌケメという受信機が受け取りフィルタリングして、初期のテクスチャーを残したままファッションの機構に落とし込む。ヌケメは現在そういう仕組みのブランドです。
そういう意味でやっている事はエルザ・スキャパレリに近いのかな?(イメージはまっっったく違いますが)
だからデザインというよりも写真の空気感なんでしょうね。重要なのは。
とはいえ、それでもやはりファッション。
意外と(なんて言ったら怒られそうだけど)着てみるとかなりいい感じなんですよね。
空気感、っていうのはファッションでも最重要な要素なんだな、なんてこの間この服を試着した時に感じて、初心に帰らされました。初心に帰ったってのは嘘ですけど。
スウェット好きにはたまりません。
今後は辺口芳典だけではなく、様々にカルチャーな人たちの世界をフィルタリングしてファッションに落とし込んでいくそう。
その作業を続けて膨大な量になった時に、この男にファッションショーなぞやらしてみたら果たしてどんな阿呆な事になるのか。
ファッションの中ではあまり見た事がない絵が出来そうで、そういった意味でも期待しちゃう変なやつです。
あと囲碁がやたら強いそうです。
23歳?
24歳?
忘れた。
さて、
つぎはこの人。
ジュエリー作家ですね。
この写真の作品は「kado」というブローチで、全て実在する植物の花や葉っぱの形をアルマイト加工を施したアルミで造形していますね。
そして、上記の図のように自分の好きな組み合わせの花束、いやkadoだから生け花かな、生きてはないですが、まぁそんな言葉遊びは余計で、とにかく自分の好きな組み合わせでブローチを作る事が出来るという代物です。
彼女の作る物はそういった強いコンセプトがある場合が多く、とにかく丁寧に時間をかけた仕事する人です。
既存の工程ではなく、上記のブローチの組み方のように独自の手法を開発して形にするのも特徴のひとつですね。
もともとコンテンポラリージュエリーの畑から出た作家なのでコンセプトや手法の独自性に特にこだわりがあるように見えます。
kado以外のシリーズものはHPか横浜の会場でご覧になってください。
23歳?
24歳?
また忘れました。
ちなみにコンテンポラリージュエリーというものとその系譜について説明するのはオランダ、ドイツでのここ100年で生まれたコンテンポラリージュエリーシーンとその精神から入り、ハイスバッカーとドローグ、そしていまの日本で盛んな一風変わったプロダクトの精神等にも繋がる話しですので一見たのしそうではあるのですが、同時に果てしなくめんどくさい作業なのでパスさせてもらいます。
ではでは、横浜gallo the Livingでの展示「3」をよろしくお願い致します。
あ、全然関係ない話しで恐縮ですが、本日から始まるギャラリーフェイクでのここのがっこうの展示オープニングに寄らせて頂きます。
会場で見かけた人はぜひお声をおかけ下さい。
きっと喜びます。