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DAIJIRO MIZUNO

水野大二郎 / Daijiro Mizuno

1979年、東京生まれ。Royal College of Art 博士後期課程修了、芸術博士(ファッションデザイン)。

京都造形芸術大学 ファッションデザインコース非常勤講師/同大学ウルトラファクトリー・クリティカルデザインラボ ディレクター/
DESIGNEAST 実行委員/FabLab Japan メンバー/
ファッション批評誌 FASHIONISTA(仮)を蘆田裕史と共同責任編集の元、2012年2月に刊行予定。

Twitter アカウント:@daijirom / @mag_fashionista / @narumizu2011 / @designeast01
Webサイト:www.daijirom.com

DESIGNEAST03の開催

こんにちは、水野です。

9・15ー17まで、今年も自分が実行委員をつとめるデザインのシンポジウム/エキシビション/ワークショップ/イベント、DESIGNEASTを開催します。

2009年に行われたプレイベント「DESIGNEAST00」では、まず世界で起こる現状/事例を知るために世界で活躍するデザイナー、企業人、メディアを招聘し、トークを中心としたイベントを開催。翌年からは名村造船所跡地に場所を移し、「DESIGNEAST01」では“ソーシャル・サスティナビリティ”をテーマにさまざまなコンテンツを展開、国内外のデザイナーや思想家を招聘し、作品紹介や対談を通して、維持可能な社会をつくるデザインのあり方を探りました。昨年の「DESIGNEAST02」は“周縁と中心”をテーマに開催し、ファッション、建築、プロダクトなど、ジャンルを横断したゲストを招聘、トークセッションやワークショップ、マーケットや映像上映など実施。3日間を通して3,000人近い来場者に恵まれました。

本年は9月15、16、17日の3日間、“状況との対話”をテーマに、来場者、ゲスト、実行委員がともに考える、さまざまな人が出会い、対話する状況をつくり出します。

http://designeast.jp/

http://www.facebook.com/designeastpress

今年のテーマは「状況との対話」です。ファッションに関することでいうと:

例えば、THEATRE PRODUCTS による「”THEATRE, yours” 00 workshop」では、デザイナーの型紙と生地を購入し、来場者がその場で服を制作するワークショップ(各回定員20名 予約制、事前予約はTHEATRE PRODUCTSのウェブサイトをご覧ください。予約状況に余裕がある場合は当日予約も受け付けます)を開催します。ここでは、ファッションデザインにおける型紙のあり方(インストラクタブルとして、オープンデザインとして、セルフビルドデザインとして)を考えながらシアターの服をつくることができます。

また、「ファッションは更新できるのか?会議」を17日に開催します。これはドリフターズインターナショナルの金森香さん+Arts&Lawとの共同企画で、私は進行役として「DIYからDo it with others、そしてDo it for others」へと進化?するソーシャルなものづくりと情報環境との連動についてファッションの見地から考えよう、というもので、ファブラボの田中浩也さん、社会学者の成実弘至さんを始めとして、Creative Commons Japanの方やFabLabを関西に立ち上げるにはどうしたらいいかを話し合うFabFoo Kansaiなども相まってみんなでこれからのものづくりのあり方を考えよう!という時間が午後にあります。

もちろん、FASHIONISTAも蘆田裕史くんと一緒に、次号の計画の話などを皆様と議論できたらと思っています。ちょうど東京都現代美術館でFuture Beauty展も開催しましたし、ファッションを取り巻く状況を議論するにはちょうど面白い時期です。

ファッションだけでに留まらない「状況との対話」ですが、他のデザイン領域ではどんなことが
おきているのでしょう。
例えば、PROPS 

http://props.a-ri.jp/

という団体が今年のDESIGNEASTへ来ていただきますが、
「不動産・建築の見地から社会イノベーションを考える」というこのシンポジウムに象徴されるように、
もはやデザイナーや建築家だけがいればどうにかなる、というものではないのが昨今の社会状況です。
情報技術などによって成立する社会の中にいる多様な利害関係者の1人として、いかに状況をつくりだす
ことができるのかというのがここでも問われているのではないかと思います。

そんな中で、デザイナーや建築家は何を考えれてこれからやっていけばいいのか?
「デザイン」という言葉は昨今至るところで聞くようになりましたが、DESIGNEASTでは
もともとデザインに携わる仕事をされてきた多くの方からの多様な意見がぶつかり、
ゲスト間のみならず来場者との対話の中で新しいデザイナーの職能について考えることができたらと
思っています。

9・15−17、ぜひ大阪へ。

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