先日旗艦店となるSHOPであるLa La La by YEAH RIGHT!!が中目黒にOPENし、新たな船出となったYHAH RIGHT!!。デザイナーは、河村慶太氏と井村美智子氏。 “Daily life of the eternity” は、何年も継続で掲げているテーマで直訳すると永遠の日常生活という意味。古着、古材料を製品の材料として使用して、自由度が高いデザインが多いことが特徴のブランドだ。今回はデザイナーの1人である河村慶太氏にインタビューを行なった。
→YEAH RIGHT!! 2011-12 A/W Collection
→COMMON SLEEVE 2011-12 A/W Collection
―先日初となる旗艦店がオープンしたばかりですがその後ショップはどんな感じですか
中目黒はやはりメンズのイメージがありますし、人もまだまばらですね。土、日には多くの方が来てくれましたけど認知されるのにはまだもう少し時間がかかるかなと思っています。
―店頭にデザイナーが立つこともこの店舗の特徴ですがもう接客対応されたのですか
しましたよ。僕はしゃべり下手で話すことが得意ではないので、『デザイナーさんですか?』って言われたりして話しが弾むとほっとします。
―オープンは20時までですがエリア的にも遅い時間からのお客さんが多そうですのでもう少し遅い時間までやっても良いのかなとは感じました
近隣のSHOPは10時までやっているんですよね。ですからそこは柔軟に考えなければいけないと思います。仕事終わりや学校の帰りに寄って買い物するというライフスタイルになってますからね。ただ子供がいますし、そこは気まぐれにしていければいいかなと。
―地方で特に感じるのですが、デザイナーはやはり憧れというかそういう存在として見られているというのはありますよね。実際知らないデザイナーでも東コレ出ていたりすると尊敬されることもありますよね
ああそうなんですか。じゃあ僕もやっぱり東コレでショーやらないと駄目ですね。笑
―そろそろ過去の経歴について伺いたいのですが。簡単な経歴を教えて頂けますか
横浜出身で小学校は品濃小学校というところでした。中学まで横浜で高校からは藤沢へ出て藤嶺藤沢高校に入りました
その後文化服装学院のアパレルデザイン科を卒業してNOZOMI ISHIGUROで働き始めました。そこで2~3年働かせてもらってしばらくしてYEAH RIGHT!!を立ち上げました。
―井村さんとは学院時からの関係ですか
井村も同じく文化服装学院のアパレルデザイン科を卒業してその後約3年間sunao kuwaharaでショーの企画として勤めていました。辞めた時期が同じ頃なんです。
―どうして文化を選んだのですか
あまりこれといった理由は無いんですけど、まず普通の大学に入りたくなかったんですよね。どちらかと言えば消去法のような感覚で選びました。まあ正直あまりなぜ文化に入ろうと思ったのか覚えていないんですけど、確か何かの雑誌でデザイナーのインタビューがあってそれを見てかっこいいなと感じた記憶はあるんですけどね。ただ何の雑誌だったのか、デザイナーが誰だったのかは覚えていないですね。
―他の学校には興味をもたなかったのですか
これっていう決め手はないですけど服飾の専門といえば文化かなって。今思うと丁度ファッションの専門学校がブームになっていた年で、(ファッションの専門学校に)男性の数が増えた年代でした。あとご近所物語が丁度流行っていて、文化の昔の円形校舎というのがあるのですがそれが舞台でアニメが展開されていて。そういう理由もあってファッションに興味を持つ人が増えた時代だったと思います。
―入学当初からデザイナーを志していたんですか
入った時には思っていました。そのため学院時代はすごくまじめで、僕も井村も3年間無遅刻無欠席でしたし、課題も遅れずに提出していました。なぜか卒業制作だけは提出できていないんですけど。今思うと本当にまじめだったなと思います。
―その頃はどういう服を作っていたのですか
まあまずレディースを作らされますよね。それとどこかで「デザイナー=レディース」という偏見があってそれでもくもくとレディースの服を作っていました。そのころから古着の生地を制作に使ってみたりだとかはしていました。
―当時クラブでのイベント(合同ファッションショー)が流行っていましたけどそのような企画には参加されていましたか
全然。どんなに仲のいい友人に誘われても行かなかったですね。ただファッションショーをやりたいっていう自己満足にしか見えなかったので僕にはちょっと無理でしたね。
―専門学生といえば装苑賞などのコンペに出す機会も多いと思いますがそういったコンペには出品されなかったんですか
デザイン画の授業で嫌々描かされて提出したことはありますけど自分から積極的にはしてないですね。
―ブランドものに興味はなかったのですか
うーん。古着が好きというよりはみんなが横並びでモードって感じが好きではなかったんですよね。何でもそうなんですけど基本何かが好きというより、コレが嫌いというほうで動いている人間なんですよ。そう動いた結果今に至るといった感じです。これをやりたくないからこっちをやるという感覚ですね。
―反骨精神ですね
そういわれると自分ではうーんとなりますけどね。
―ただファッションというのは流行というものがあって成り立つというところもあると思うのですが、例えばアートや芸術の分野という選択肢はなかったのですか
基本普通の人間なので、そんな凄まじい芸術表現できないですしね。だからその選択をしようという思いはありませんでした。
―学生のころは自分の作った服を着ていたんですか
全く。基本古着ばかり着ていましたし、それも名のある古着というものは着ませんでした。今もそういうものはリメイクの材料として使わないようにしています。どこにでもあるようなものを使いたいという考えのもと制作しています。