2012年4月よりスタートした講義シリーズ“VACANTの課外授業”。
越境性というテーマを元に、様々なジャンルの講師の方をお招きし、VACANTという場所ならではの講義を行っている。

1月18日に開催される課外授業では、高橋律子さんをモデレーターに、同じく少女文化を研究する20代の大石蘭さん、30代の嵯峨景子さんをゲストに迎えて行う。
テーマは、「少女文化研究のリアリティ 100年変わらないもの、刻々と変化するもの」。
竹久夢二と『オリーブ』を研究する高橋律子さんは40代で「リアルオリーブ世代」。一方、1990年生まれの大石蘭さんは「お母さんがオリーブ少女」世代。そして嵯峨景子さんは、その間の世代となる。
異なる世代の3人だが、3人とも近代の少女たちの動向を主な研究テーマとする傍ら、絵や文章、アクセサリー製作など、表現者としての活動も続けている。
また、ファッションにも強いこだわりを持ち、自分自身の少女性と研究が表裏一体になっているが、研究対象にしているのは今の女の子たちではなく100年前の少女たちだったりもする。
100年前から変わらない女の子たちの気持ち、けれど確かに変わってきた女の子をめぐる状況を見つめながら、少女文化を研究することのリアリティに迫っていく。

2014.1.18 (sat)
at VACANT
open 14:30 / start 15:00
受講料 ￥1,500　*学割￥1,000(受付にて学生証をご提示ください)

ゲスト：大石蘭、嵯峨景子
モデレーター：高橋律子（金沢21世紀美術館キュレーター）

テーマ：
少女文化研究のリアリティ
100年変わらないもの、刻々と変化するもの

予約：booking@n0idea.com (VACANT)
※件名を「課外授業」とし、本文に「お名前/人数/ご連絡先」を記入したメールをご送信ください。
※万が一、2,3日経っても返信がない場合は、03-6459-2962(VACANT)までお電話ください。

profile

高橋律子
1969年生まれ。金沢21世紀美術館キュレーター。金沢湯涌夢二館学芸員を経て現職。2007年、金沢美術工芸大学にて博士号（芸術）取得。
主な展覧会企画に「ガーリッシュ・カルチャー＊GIRLISH CULTURE　＜リカちゃん＞」(2007年)「金沢の包み紙」(2008年)、「art-ZINE：冊子型アート・コミュニケーション」(2011年)、
「Olive 1982-2003　雑誌『オリーブ』のクリエイティビティ」」(2012年、以上金沢21世紀美術館)。
著書に『竹久夢二　社会現象としての＜夢二式＞』（ブリュッケ、日本児童文学学会奨励賞受賞）。
2012年「VACANTの課外授業」にて行なわれたレクチャー「雑誌『オリーブ』をめぐって」が『わたしを変える“アートとファッション”　クリエイティブの課外授業』（PARCO出版）に収録されている。

大石蘭
1990年福岡県生まれ。
東京大学教養学部在学中より、抒情画家・蕗谷虹児の研究を行う傍ら、
雑誌『Spoon.』（プレビジョン）2012年12月号「90年代生まれ女子」特集で執筆活動を開始。
以後、『1990X』『PHP special』『mille』『青春と読書』など様々な雑誌で、エッセイ、イラスト、コラム、書評などを執筆。
Webマガジン『.fatale』では2013年春よりブロガーとしても活動。
現在、東京大学大学院　総合文化研究科　修士課程に在学中で、雑誌研究を行いつつ、執筆活動を続けている。
2014年3月、初の著書となるコミックエッセイ『モウソウ少女、東大を目指す』（幻冬舎）発売決定。

http://fatale.honeyee.com/blog/roishi/

嵯峨景子
1979年生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程在学。
専門は社会学、文化研究。近代日本の少女雑誌を中心に読者欄や投稿作文の分析を行い、少女文化の成立や少女の書く行為について研究中。
宝塚批評では『宝塚イズム』に寄稿、企画仕事としては「加藤まさをのお手紙展」（2013年）などがある。
研究者の他にはクリエイターの顔も持ち、由里葉名義でNEW ATLANTISというアクセサリーブランドを手がける。
アクセサリーはGLEAN&Co.,Ltd渋谷PARCO店など全国のショップにて販売中。
メディア掲載は『装苑』『ゴシック＆ロリータバイブル』『スチームパンク東方研究所3』など、またシブカル祭をはじめとするイベントにも多数出展。
少年少女が永遠のテーマで、研究と創作の二つの領域で仕事をしつつ、何か面白い事ができないかと日々模索中。
2014年は少年装をテーマとしたイベントを開催予定。