11月30日(土)東京・渋谷シアター・イメージフォーラムにて「ポーランド映画祭2013」の開幕舞台挨拶が行われた。
登壇者は本映画祭の監修を務めたポーランド映画界の巨匠イエジー・スコリモフスキ監督、ツィリル・コザチェフスキ駐日ポーランド大使、ポーリッシュ・フィルム・インスティチュート代表のアグニエシュカ・オドロヴィッチ氏の三人。スコリモフスキ監督作『不戦勝』(65)の上映前に行われた。
舞台挨拶にて大使は「ポーランド文化の一番優れた成果、ポーランド映画を皆さんに御紹介できることは大使として一番光栄なことです。この映画祭を恒例の行事として実現させてくれた方々に感謝します。」と開催の喜びを語った。
イエジー・スコリモフスキ監督は、「六度目の来日ですが、これほど素晴らしい方々と舞台に立てるのは初めてのことです。今回は映画スターのように美しいオドロヴィッチ代表と共に来日できました。大使は脇役ならば映画に出演できるかもしれませんが・・・」と得意のユーモアを交えながら会場の笑いを誘い、「『不戦勝』は私の実質的なデビュー作です。身体的なコンディションも良かった時の作品で自信作です。50キロの電車から飛び降りることもできた私の50年前の姿をご覧下さい。」と自作上映の喜びを語った。
ポーリッシュ・フィルム・インスティチュート代表のオドロヴィッチ氏は、「ポーランド映画製作における最高責任者として就任6年目でやっと来日したのは、スコリモフスキ監督が日本に永住してしまわないか確認するためでもあります。あまりにも日本を愛している監督がポーランドからいなくなることは、ポーランド映画界にとって最大の損失であるからです。しかし、実際に日本を訪れて、私もすっかり美しい日本の虜になりました。日本の皆さんがポーランド映画を愛してくださっていることも知っています。」と日本映画界とポーランド映画界の強いつながりを意識しながら、日本の映画ファンへの感謝の意を語った。
「ポーランド映画祭2013」は11月30日(土)‐12月13日(金)まで渋谷シアター・イメージフォーラムにて開催されている。
http://www.polandfilmfes.com/