淡い桃色や水色に染められたチュールの先で靴を脱ぎこたつがある、という生活に寄り添ったくつろげる部屋をイメージした展示空間。5人の女の子をミューズとして彼女たちのためにアイテムを制作した。彼女たちをより深く知るために用意したインスタントカメラと20の質問。カメラでは身の回りの物や風景など好きなものを、質問では家族のことや何に対して怒りを感じることがあるか、などパーソナルな内容を聞き出している。
「ちゃんと生活することと作ることがうまくいかないとき、みんなはどうしているのか」という疑問から紐解いてみると、みんなが同じような思いを持っていたりする。そして「その子のために作りたい」という想いを強く感じるようになったという作者の藤澤さん。
よくPCで作業をする女の子にはPCケースを、制作で疲れ果ててそのまま寝てしまうことが多い女の子には枕というようにその人の生活を読み取り、助けになるようなアイテムたち。テキスタイルには彼女たちが撮影した写真を乗せたり、そこから抽出した色を乗せている。
また受注の際には、藤澤さんが日頃からストックしているカラーチップやドローイングを参考に着る人に合った色、柄を提案する。アイテムには「あんこちゃん泣いてもいいよピロー」など名前が付けられている。誰かのために、手作りによる愛のある物作りの心が伺える。
YUKI FUJISAWA「シースルー」
2013.3.1 (fri)-3.12(tue)
12:00-20:00
@ROCKET
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-9-6