人々の装いについての文化や社会現象などを考えていく会Think of Fashion第6回目は「ネオ・ジャポニスム 再考」を、服飾史家の安城寿子氏と、モデレーターの高城梨理世とともに考えていく。
三宅一生、川久保玲、山本耀司ら日本人のデザイナーは、西洋服飾史の文脈において「洋服と異なる和服の伝統」に根ざした特異な服作りを試みる存在として評価されてきた。
しかしながら、実際には、明治期に日本に洋服がもたらされて以来、洋服をデザインするという困難の克服の歴史が始まり、彼らが現れるまでの間、洋服を日本流に解釈しようとする様々な試みが行われてきた。
こうした歴史を踏まえるなら、やはり、日本人のデザイナーが手がける衣服を「和服の伝統」という平板なイメージに結び付けることはできない。何故なら、彼らは、まさに「和服の伝統」だけでは対応しえなかった洋服という新しい衣服をめぐる困難を克服した先に位置しているからだ。
今回は、まず、明治の洋服職人から話を始めて、日本人にとって洋服をデザインするということの何が困難であったかを確認し、さらに、後半では、そうした歴史を踏まえて、これまで和服の伝統と結び付けて語られることの多かったコンテンポラリーなデザイナーのコレクション、特に、山本耀司に再考を加える。
講師プロフィール
安城寿子(あんじょう ひさこ)
1977年東京生。
服飾史家。(研究対象は日本近代の服飾から現代まで)
神戸芸術工科大学非常勤講師。お茶の水女子大学大学院博士後期課程在籍。
著書に「『モダン』と出会う着物」
(西谷真理子編『ファッションは語りはじめた』フィルムアート社2012年)
モデレータープロフィール
高城 梨理世(たき りりせ)
1984年鹿児島生まれ。
母親の影響で幼少時からファッションに興味を持つ。
国際基督教大学への進学を機に上京、西洋美術史を専攻
「COLORS ファッションと色彩:VIKTOR & ROLF & KCI」展がきっかけで、ファッションを研究、記述することに関心を持ち、以後修士課程修了まで、ファッションを研究テーマとする。
興味の対象はファッションとオリエンタリズムや、前衛性、身体性の問題など。
好きなブランドはヨウジヤマモト。
東京大学大学院表象文化論コース修士課程修了。
日時:3月31日(日)18時00分~19時30分
会、終了後、講師を交えてのアフタートークを予定しております。
会場:カフェ&ギャラリー「ブロックハウス」(blockhouse)
東京都渋谷区神宮前6-12ー9(原宿交差点を渋谷方面へ。Audiの裏辺りです。)
TEL:03-6318-2003 http://blockhouse.jp/
会費 2,000円 ワンドリンク付
アフタートークは、ワンドリンク、フードつきで、2,000円です。
(フードはブロックハウスの人気メニューをお出しします。)
お申し込み先「Think of Fashion ファッションを考える」実行委員会
palette.produce@gmail.com
アフタートーク参加希望の方はあわせてお知らせ下さい。