Think of Fashionはファッションのつくり手であるデザイナーに焦点をあてて、人々の装いについての文化や社会現象などを考えていく会。
第4回目は「ハトラ 空間の(脱)領土化」を東京大学特任助教をされている星野太氏とモデレーターを務める高城梨理世とともに考えていく。
2010年にデザイナーの長見佳祐が立ち上げたブランドhatraは、「カオス*ラウンジ」とのコラボレーションや、東京都現代美術館で開催された「Future Beauty」への参加など、従来のファッションブランドの枠を超えて多様な展開を見せている。
そのhatraの衣服に見られる最大の特徴は、何よりもその印象的な「フード」にあるだろう。hatraのフードは何よりもその独特な形状によって、それを見る/着るものの身体感覚に何らかの変容をうながす。デザイナーの長見は、これまで複数のインタビューの中で、フードという衣服のパーツがもつ遮断的な機能について言及している。
すなわちこう言ってよければ、hatraの深いフードには、外界からのノイズを遮断し、擬似的な「部屋」を作り出すというイメージが付与されているということだ。今回のトークでは、「フード」というパーツ自体がもつ歴史性にも目配りしつつ、その特異なブランドコンセプトと、そこで提示される衣服のありかたについて考えてみることにしたい。
講師プロフィール
星野 太(HOSHINO Futoshi)
1983年生まれ。専攻は美学、表象文化論。
東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学。
現在、東京大学特任助教。
編著に『拡張される網膜|Expanded Retina』(BAMBA BOOKS、2012年)、共著に『組立 知覚の臨界』(組立、2010年)、共訳書にジェフリー・スコット『人間主義の建築』(鹿島出版会、2011年)、エイドリアン・フォーティー『言葉と建築』(鹿島出版会、2006年)など。
モデレータープロフィール
高城梨理世
1984年鹿児島生まれ。母親の影響で幼少時からファッションに興味を持つ。
国際基督教大学への進学を機に上京、西洋美術史を専攻。
「COLORS ファッションと色彩:VIKTOR & ROLF & KCI」展がきっかけで、ファッションを研究、記述することに関心を持ち、以後修士課程修了まで、ファッションを研究テーマとする。
興味の対象はファッションとオリエンタリズムや、前衛性、身体性の問題など。好きなブランドはヨウジヤマモト。東京大学大学院表象文化論コース修士課程修了。
日時:2013年1月27日(日)18時00分~19時30分
会場:カフェ&ギャラリー「ブロックハウス」(blockhouse)
東京都渋谷区神宮前6-12ー9
(原宿交差点を渋谷方面へ。Audiの裏辺りです。)
TEL: 03-6318-2003
http://blockhouse.jp/
会費 2,000円 ワンドリンク付
定員 25名
勉強会後 アフタートークを予定しております。
ワンドリンク、フードつきで、1,500円です。
(フードはブロックハウスの人気メニューをお出しします。)
お申し込み先
「Think of Fashion ファッションを考える」実行委員会
palette.produce@gmail.com
アフタートーク参加希望の方はあわせてお知らせ下さい。