ディーゼルのホームコレクション“Successful Living from DIESEL”のアイテムを用いたインスタレーションプロジェクトの第二弾がスタートしている。建築家や空間デザイナーによる自由な発想のストアインスタレーションで、DIESEL SHIBUYAのホームコレクションエリアが一新。第二弾は北京を拠点に活躍する建築家、堤由匡によるDIGITを展開。

Photo:Kanta Ushio

突如現れた不思議な壁。「Digit」と名付けられたこの壁には「デジタル（Digital）」と「掘り起こせ（Dig it）」という意味が込められており、これまでの常識にとらわれない発想で新しい展示方法を提案。壁に埋められているのは、モローゾ、フォスカリーニなどイタリアのトップブランドとコラボレーションしたDIESELのホームコレクションの数々。北京を拠点に活躍する建築家、堤由匡によるインスタレーションを是非体感してほしい。

DIGIT CONCEPT:
「モノを見せる」とは一体どういうことなのか？商品陳列と空間インスタレーションを同時に実現するためには、この素朴な疑問を考える必要がある。 通常、部屋の周囲は固い物質で出来ており、そこに何らかの方法でモノを固定するのが一般的な手法だ。すなわち「置く」「掛ける」「吊るす」。しかし、もし自由に変化できる壁面があるならば、そこにモノを「埋める」という第４の手法が発生する。モノが埋まった状態というのは、例えば、崖に掘り込まれた石窟であったり、 溶岩に閉じ込められた何億年も昔の化石であったり、つまり「モノと背景が一体化した状態」にある。これを商品陳列に応用すれば、商品と空間が一体化した展示方法へと昇華できるのではないか。可変壁面の作成は、まず極限まで小さくした引出しを作り、次にそれを膨大な量で積み重ねるという方法を考えた 。コスト、工期、重量を考慮し、今回は紙管を使用する。本体部に40mm角 、引出し部に35mm角の紙管を準備する。引出し同士の隙間を埋めるため、先端部には本体同サイズの40mm角紙管を装着し、筒の正面は厚紙にて塞ぐ。この微小なスライド機構を持つ引出しを、１万セット用意し、壁面を埋め尽くす。使い方は自由だ。立体を強調する「浮彫」、平面を強調する「象嵌」、あるいは発する光を強調する「浸食」。小さな正方形で形成されたデジタル(DIGIT-al)な壁面を、自由に掘り込む（Dig It)。この空間を訪れる人の数だけ、この壁に触れる手の数だけ、DIGITは展示の可能性を押し広げて行く。

堤由匡（つつみ・よしまさ）
http://tsuaa.com/
東京大学工学部建築学科を卒業後、北京にある迫慶一郎のSAKO建築設計工社に入社。
2009年独立し、堤由匡建築設計工作室を北京に設立。2010年、JCD（日本商環境設計家協会）のDESIGN AWARD金賞を受賞するなど、いくつかの賞を受賞。ロッテルダム・ビエンナーレやヴィトラ・デザイン・ミュージアム等での展覧会に作品を出展。大規模なビルから店舗までさまざまなプロジェクトに意欲的に取り組み、多彩な活動をしている。

展覧会概要:
タイトル： DIGIT（ディジット）
アーティスト: 堤由匡（つつみ　よしまさ）
会期： 2012年8月18日(土)－2013年2月17日(日)
会場： DIESEL SHIBUYA
WEB: www.diesel.co.jp/art
住所： 東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F
電話番号： 03-6427-5955
開館時間： 11:30-21:00
休館日： 不定休
協賛: 日本化工機材株式会社 / 株式会社巧建社

Successful Living from DIESEL
www.diesel.co.jp/homecollection/
ディーゼルならではのロックなライフスタイルを提案するホームコレクションライン、“Successful Living from DIESEL”。ファニチャーはモローゾと、照明はフォスカリーニ、テキスタイルはズッキとイタリアを代表するインテリアメーカーとのコラボレーションにより、デザインだけでなく品質においても高い評価を得ています。

DIESEL ART GALLERY
www.diesel.co.jp/art/
DIESEL ART GALLERYでは、世界中からさまざまなジャンルのアーティストを招いて年4回のアート展を開催し、アート作品やオリジナルグッズ、アーティスト関連グッズの販売も行っています。Home Collectionのエリアでは、建築家や空間デザイナーによるインスタレーションを展開。自由な発想でデザインされた空間は必見です。