2011年8月19日より、原宿のLamp Harajuku B1Galleryにて現代アーティスト谷口真人による個展、「谷口真人展」が開催されている。
アート界にとどまらず、ファッション、IT業界など幅広い層の人々から絶大な支持を受け 注目を集める谷口真人氏。
甘くやわらかい白桃色の光が差し込む動物園で、こちらに視線を向ける女の子。谷口氏自身がずっと憧れていた女の子とデートをした時に撮られた無声で流れる夢心地な映像が、 エンドレスに流れる。 その映像からお気に入りのシーンを切り出して描かれた絵は、銀色のグリッターが振りかけられまばゆい輝きを放っている。清潔でピュアな色彩の中の虹色の光は、高揚感や女の子との距離感といった瑞々しい思い出を照らしている。画面から感じ取り、ある瞬間出会うことの出来る女の子のシルエット。
「形のない映像にどう形を与えるか」
谷口氏は”物質”に着目したという。例えば、映像は手に持てないけれど、絵は手に持てるというように映像を物質として絵にした。そこには主観的距離感と客観的距離感が宿り、女の子の姿は絵に近づくと見えなくて、遠くだと見える。
共に過ごした1秒1秒が大切な思い出は、絵という形でお守りのように”物”になる。映像の中の微小な感情が細やかなラメの粒に生まれ変わる。その時の呼吸や体温、ささやかな 会話や変容する心拍のすべてが小さな画面の中で揺れ動いている。
【谷口真人展】 2011.8.19(Fri) – 9.30(Fri) @Lamp Harajuku
12:00 – 20:00(年中無休)
150-0001 東京都渋谷区神宮前4-28-15 TEL: 03-5411-1230