アートプロデューサー・ライター、住吉智恵氏が主宰する新しいスペース、TRAUMARIS｜SPACE は、美術、音楽、パフォーマンス、文芸、食を同じように愛する人のためのギャラリー＆カフェとしてリニューアルオープンした。その活動は、美術展単独にとどまらずライヴやダンスパフォーマンス、朗読などのイベントを毎週末開催し、展示作品との出合いが思わぬ効果を生みだしている。

このたび４月13 日（水）より写真家・石井孝典の写真展を開催される。石井孝典氏は近年ではトルコ・オイルレスリングの誇り高い勇者たちの肖像写真『EDIRNE』が話題となった写真家。また，展示に合わせ毎回開催されるイベントゲストには、石井氏の実兄でもある、小説家いしいしんじ氏を迎える。TRAUMARIS から生まれた「その場小説」という、即興で物語を紡ぐユニークな朗読会となっている。

【石井孝典 写真展　「Ｎｉｏ　ヤドリの石」】
会期：4 月13 日（水）～5 月28 日（土） 15:00-24:00（日曜14:00-22:00）
※4 月14 日（木）18:00〜21:00 オープニングレセプション
イベント：5 月8 日（日）いしいしんじ（小説家）その場小説朗読会
住所 ： TRAUMARIS｜SPACE 〒150-0013 渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff a/p/a/r/t 3F
TEL 03-6408-5522 info@traumaris.jp http://www.traumaris.jp
定休日 月曜祝日

作家PROFILE：
石井孝典 Takanori Ishii
1968 年大阪生まれ。大学で中国語を学んだ後、 父親のニコンF2 を持って渡米。ロサンゼルスのメキシコ人街で韓国人と共同生活を始める。LA Valley College 在籍時に出会ったフォトジャーナリズムに衝撃を受け、写真家の道を志す。３年半のアメリカ滞在を経て1994 年帰国。フォトスタジオで経験を積んだ後、1997 年に独立しフリーランスの写真家として活動を開始。深い色合いの背景のなかに対象の存在感を際立たせる写真の描写力は評価が高く、『Sports Graphic Number』（文藝春秋社）や『ダ・ヴィンチ』（メディアファクトリー）などエディトリアルや広告で、人物ポートレイトを中心に写真作品を発表している。2008年、トルコの町・エディルネで行われる国技、オイルレスリングの大会に出場する選手たち、のべ1000 人以上を４年にわたり撮影してきた写真集「EDIRNE」が、「InternationalPhotographyAwards」の「Book : People pro」部門で第2 位に選ばれる。同年、ギャラリーエフ（浅草）にて個展開催。2010 年、瀬戸内の直島に残る祖母の家を撮り続けている連作「にお」を、ギャラリ―・パリ（横浜）にて発表。

Photo©石井孝典 「にお」より 2010年