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Ai Yamaguchi

House of Bamboo

久しぶりに面白い映画を観たので!

サミュエル・フラー監督「東京暗黒街・竹の家」

凄いインパクトの邦題。英題はHouse of Bamboo。
パッケージから既にレトロ感漂ってます。これは1955年の日本で撮影されたハリウッド映画で、
ざっくり言うと昭和初期の日本を舞台に、日本の警視庁とアメリカ憲兵隊が協力して強盗事件の捜査をしていくというお話です。
内容も面白かったんですが、何といっても映像が凄かった!全て昭和30年頃の日本でロケをしているため、終戦後のリアルな東京の風景がフルカラーで観れる貴重な映画でした。
今までは、白黒のフイルム映像や静止画でしか観たこと無かったような時代の日本が、フルカラーで動いてる…という違和感と、「アメリカ人の考える間違ったニッポン」エッセンス満載の映画美術なんかが新鮮かつ非現実的に映って、何故かSFを観ている感覚になってしまうという。

浅草・松屋デパートの今は無き屋上遊園地で撮影されたこの↓シーン…名シーンだと思います。
なんとなく「ブレードランナー」を思い出しました。ジャンクでアナログな近未来感。これがリアルな昭和30年東京の風景とは。向かって左奥に見えているのは浅草寺?

浅草松屋屋上。右側には隅田川。

これは合成だろうけど…至る所に富士山が使われてました。

こういう「外国人からみた日本」的な建築、好みです。

アナログ近未来+ジャポニズムといえば、こちらもお勧めです、1985年公開のテリーギリアム監督「未来世紀ブラジル」
鎧のでっかい変な奴が唐突に出てきて笑えます

後は有名どころだけど…さっき名前を少し出したブレードランナー(1982年/リドリースコット)
ちなみにブレードランナー冒頭に出てくる寿司バーのマスター役の俳優は、東京暗黒街に出てくる真珠店のご主人と同じボブ・オカザキさんという方。

SF感は皆無ですが、オール日本ロケ繋がりで「Lost in Translation」(2003年/ソフィアコッポラ)
この映画がほんとに大好きで。好きが高じてロケ地の近くに住み始めました。とてもリアルな東京の街の姿と、孤独を共有する男女のおはなしです。

こちらもオール日本ロケ「エンターザボイド」(2009年/ギャスパー・ノエ)

ほぼ・歌舞伎町でロケしてると思う。東京でドラッグのディーラをしていた主人公が射殺されてしまって、その魂が東京の街を漂うというストーリー。紹介しておいて何ですが、正直私には前衛的すぎた!

 

 

 

非日常の中の日常じゃなくて、
日常の中の非日常が好きです。

 

似て非なり。

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